相手がソフトバンクに決まってから初の全体練習。巨人が東京ドームに球速160キロの「超高速マシン」を導入した。21日に開幕する日本シリーズで初戦の相手先発は千賀が有力。最速161キロの剛球を攻略する。
「先手必勝というのは、当然大事。相手が決まった。ターゲットを見ながら練習に励める」。原監督は並々ならぬ思いを口にした。
マウンドに設置された打撃マシンに向かう打者。目的は速球に力負けせず打ち返す技術の向上だが、「目慣らし」に終始した。岡本らがタイミングを合わせながら見逃し、空振りする。始動を早め過ぎて打撃フォームを崩すことがないよう、細心の注意を払った形で威力を体感。昨年のシリーズ第1戦で同じ千賀に7回を3安打1得点に抑えられた雪辱に向け、対策を講じた。
同マシンは原監督が前回指揮を執った14年秋季練習で初導入。日本一を逃した直後の昨秋キャンプでコーチ陣が復活させた。指揮官は「(球の強さは)パ・リーグ全体に言えること。おびえてもしようがない」と促した。
内容は明かさなかったが、練習前にはナインに約10分間、訓示した。休養日だった前日はパ・リーグCSをテレビ観戦。「昨年はセ・リーグに勝つというところで、日本シリーズの準備というものが教育できていなかった。現実的に勢いではいけなかった。一つの反省。もう一つ山がある。いいシリーズにしたい」。昨年4連敗した屈辱を晴らす舞台は整い、着々と準備を進める。(神田 佑)
▽19年の日本シリーズ第1戦(19年10月19日) 先発は巨人・山口、ソフトバンク・千賀。巨人は2回1死から5番・阿部が右中間に先制の1号ソロ。しかし、直後にグラシアルに逆転2ランを許す。山口は6回3失点で降板。1―3の7回には2番手・マシソン、3番手・田口がソフトバンク打線につかまり4点を失った。9回に大城が右越えソロ本塁打を放ったが、2―7で敗れた。
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