日本代表は前半チャンスを作るも、後半2失点を許してメキシコに完敗 「仕留めきれなかった」
森保一監督率いる日本代表(FIFAランク27位)は現地時間17日(日本時間18日)、オーストリア・グラーツでメキシコ代表(同11位)との国際親善試合に臨み、0-2で完敗した。後半18分に今年の強化試合で初めて失点を許すと、同23分にも立て続けに追加点を許した。年内ラストマッチは課題の残る結果となり、先発出場したMF原口元気(ハノーファー)は2年前のロシア・ワールドカップ(W杯)決勝トーナメント1回戦で経験した“悲劇”が「フラッシュバックした」と明かした。
格上の強豪相手に力が及ばなかった。MF鎌田大地やFW鈴木武蔵らが先発し4バックを採用した日本だったが、霧に包まれた後半は0-0ながらもメキシコに押し込まれる展開。すると、後半18分に今年の強化試合で初失点を許す。相手MFロベルト・アルバラド(クルス・アスル)のパスにエースFWラウール・ヒメネス(ウォルバーハンプトン)がペナルティーエリア内で反応し、反転しながら日本のDFを翻弄すると、最後は右足アウトサイドで技ありのシュートを決めて先制。流れがメキシコに傾くと、続く同23分にもFWイルビング・ロサーノ(ナポリ)に追加点を許した。
前半は好機を作り出していた。同12分、原口がまず魅せる。カットインから強烈なミドルシュートを枠内に放つと、さらに同15分には原口のラストパスからFW鈴木武蔵が1対1の決定機を迎えた。だが、いずれもGKギジェルモ・オチョアの好守に阻まれ、さらにこぼれ球を拾ったMF伊東純也のシュートもセーブされた。前半は、全体的に日本がボールを保持して敵陣に攻め込む回数の多い展開になり、サイドを切り崩すシーンもあったが、ラストパスがなかなか合わず。メキシコに大きなチャンスをほぼ作らせない試合運びだったが、後半は流れが一変し2点を奪われた。
決定機を決め切れなかった原口も、試合後に悔やんだ。
「前半立ち上がりから僕たちのペースでやれていましたし、僕のシュートも(鈴木)武蔵もチャンスがあったし、いい時間だった。(決め切れなかったのは)僕らのクオリティーの部分なので、チームとして素晴らしい入りをしたなか、クオリティーの部分で前の選手が仕留めきれなかった。チームどうこうじゃない」
昨年12月のE-1選手権以来10カ月ぶりの活動となった10月のオランダ遠征では、カメルーン(0-0)、コートジボワール(1-0)と対戦。発足当初から成熟させてきたシステム「4-2-3-1」と、「3-4-2-1」を併用して1勝1分だった。13日のパナマ戦(1-0)は南野、MF久保建英(ビジャレアル)が揃って先発し、「3-4-2-1」を採用。メキシコ戦では4バックを採用したが、終わってみれば悔しさが残る結果となった。後半ギアを上げたメキシコ相手に実力の差を見せつけられ、原口はある試合が脳裏に浮かんだという。
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