「2代目若大将」が来季も“特盛り”の本塁打をお届けします。巨人岡本和真内野手(24)が16日、都内の球団事務所で契約交渉に臨み、7000万円増の年俸2億1000万円で更改した。25歳シーズンでの2億円突破は、球団では98年の松井秀喜(24歳シーズン)に次ぐスピード記録。今季は本塁打、打点の2冠に輝いた若き主砲が「高級出前」で胃袋を満たし、来季はキャリアハイの更新を目指す。

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特大の「岡本印」を肩に担いだ。7000万円増の年俸2億1000万円を勝ち取った岡本は、withコロナに対応したアイデアを披露。シーズン中は妻の手料理で体を作ってきた。日ごろの感謝を込めてクリスマスディナーに行きたいところだが、外食もままならない状況。「おいしい出前探してみます。ちょっと高級な出前を」とご褒美プランを思い描いた。

デリバリー、ウーバーイーツなど横文字が横行する中、平成生まれの2代目若大将は、江戸時代までさかのぼるといわれる“出前”というフレーズを口にした。日刊スポーツ巨人担当ツイッターでこの「高級出前」について意見を求めたところ、「本マグロを家でさばいてもらいましょう」「自宅に板前さんを呼んですしを握ってもらいましょう」の仰天プランを提案された。家族だんらんで食卓を囲み、極上すしをほおばってみては? 年末年始はSTAY HOMEを満喫して来季の馬力を蓄える。

今季は出前のようなあっという間の早さで31本塁打、97打点をマークし、2冠に輝いた。リーグ2連覇に大きく貢献する活躍に、松井秀喜氏に次ぐ球団史上2番目の若さで年俸2億円超えのご褒美が届いた。それでも「タイトルを取れたことはうれしく思いますけど、目標としていた数字には全て達していなかった。来年、キャリアハイ、全試合スタメンを目指して頑張りたい」と満腹感はない。

岡本もファンに届けたいものがある。18年オフの契約更改後の会見ではユーチューバーのヒカキンを引き合いに出し、子どもたちに夢を与えることを目標に掲げた。昨季は高級メロンの珍オーダーで話題を振りまき、この日、年俸は2億円を超えた。「3、4年前には想像もしてなかった。すごくうれしい」。来季こそは、威勢良く「出前カ~ン」と特大アーチで悲願の日本一を届ける。【久永壮真】

◆高級出前 大手宅配サービスが普及し、手軽に自宅で本格的な店の味を楽しめるようになった。コロナ禍で需要が高まり、飲食店は工夫を凝らしたサービスを展開。ミシュランガイドで1つ星を獲得したフレンチ料理店、港区・白金台ルカンケではビストロBOX(2人分)で1万9440円。米国発のステーキ店ウルフギャングではステーキ(2人分)が2万5456円。焼き肉叙々苑では牛切り落とし弁当が2500円。大手回転すしチェーンのかっぱ寿司では「出張回転ずしサービス」が9万9000円(スペシャルプラン)で提供されている。(価格は全て税込み、12月16日現在)