巨人からポスティングシステムを申請し大リーグ移籍を目指していた菅野智之投手(31)の代理人を務めるジョエル・ウルフ氏(50)が8日(日本時間9日)、オンライン会見に応じ、大リーグ6球団から正式にオファーを受けたが、菅野の求める額に及ばなかったと明かした。
巨人残留という選択肢もある菅野は当初からラインを引いて臨んだが、どの球団のオファーもそれには届かなかったという。「最終日、最後に残った球団は彼にとって素晴らしい機会になると思ったが、契約がフェアではなかった。西海岸時間午後2時のデッドライン。(2分前の)1時58分に私がその最後の球団のGMに電話し、“日本に戻る。申し訳ない”と伝えた」
菅野は1月1日に渡米。ウルフ代理人と1週間、事務所の広い会議室などでソーシャルディスタンスを保ちながらミーティングをした。テキサス州ダラスに住むダルビッシュや、日本に帰国中の前田健太も電話で助言を送った。ウルフ代理人の顧客で、ロサンゼルス近郊に住むロッキーズのノーラン・アレナド内野手とは直接会い、「お金ではなく、人生で満足のいく状態であるためには何がベストなのか、将来に渡って彼を幸せにしてくれるものは何かと考えればいい」と選択にあたっての心構えをアドバイスされたという。
1年後、順当であれば菅野は海外フリーエージェント(FA)権を手にする。再び大リーグ移籍を目指す可能性もある。「彼のような投手には常にしっかりとしたマーケットがある。今回、菅野と契約するのに必要なことをやらなかったMLB球団はトレードデッドラインや、プレーオフで、菅野がいればと後悔するだろう」とウルフ代理人は話した。
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