あの大エースが日本に帰ってくる。 クリムゾンレッドのユニフォームをまとい、杜の都のマウンドで、また吼える。 【写真】マー君とサッカーをする松井裕樹&マー君とハンカチ王子が一緒に笑う姿!などこの記事の写真を見る 田中将大が、ついに決断を下した。 昨年のシーズン終了後にニューヨーク・ヤンキースをFAとなって以降、取り巻く環境は騒がしかった。残留かメジャーリーグの他球団への移籍か。はたまた日本球界復帰か? 様々な情報が飛び交い、錯綜するなか、1月28日、楽天への凱旋が正式に発表された。 2013年に24勝無敗という、現代プロ野球において神聖不可侵の大偉業を打ち立て、球団史上初の日本一のシンボルとなった絶対エース。翌年に海を渡っても、楽天への愛着は田中の言葉からも十分に伝わっていた。 「毎試合、楽天は気にしています。勝てば嬉しいですし、負けて悔しいのはファンの方と一緒。応援する気持ちは今でも変わりません」 ヤンキースに移籍後も、毎年1月には仙台の球団施設で自主トレを行っていた。囲み取材などで楽天について聞かれれば、このような趣旨のコメントを必ず残していた。
則本昂大「自主トレでお付き合いを……」
大記録や輝ける記憶。田中を語る上で欠かせない「伝説」は枚挙に暇がない。 田中が残したものは他にもある。ヤンキース移籍後も楽天に息づいているもの。 それは人であり、遺伝子だ。 13年、ルーキーながら田中とともにローテーション投手として屋台骨を支えた則本昂大は、しみじみと語っていたことがあった。 「1年目は正直、何もわからない状況のなかで投げていたんですけど、結果を残せたのは田中さんがいてくれたからで。田中さんの姿を見て、僕自身、成長できましたね」 無敗ロードを突き進み、チームを牽引するエースに次ぐ15勝をマーク。新人王に輝いた則本は、翌年から田中の自主トレに加わり、研鑽を積むようになった。 1年目から6年連続2桁勝利。2年目の14年からは、プロ野球史上3人目の5年連続奪三振王にも輝いた。田中の意志を受け継ぎエースの座を勝ち取り、師に恥じぬ成績を残す則本は、こう言い切っている。 「13年の1年間、そのあとも継続して自主トレとかでお付き合いをさせていただいたからこそ、今の僕があると思っています」
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