大晦日決戦であいまみえる井岡一翔とは「目指しているところが全然違う」「負けるとは思っていない」と言い切る田中恒成。その自信はリング外の意外な活動からも生まれていた。井岡戦を勝ち切った後にどのような道を思い描いているのか。視線の先にはあの“モンスター“の姿も映っていた――。(全2回の2回目/#1より続く)
「ボクシングの能力はあっても、自信がなかった」
――今年、YouTubeを積極的に展開されましたが、それもやはり人気面を意識して始められたんでしょうか?
田中 やろうと決めたのは自分なんですけど、その直前まではYouTubeやSNSを頑張るのは苦手だったんですよ。昔っぽい価値観の名残りというか、「男は黙ってやる」みたいな気持ちがあったんです。だからあまり積極的ではなかったんですけど、きっかけがあって自分から始めたいなって思うようになりました。
――そのきっかけとは?
田中 ボクシングだけで目指す場所まで行くんだっていうのもいいですけど、それだけが道じゃないよねと気づいたんです。コロナという状況もありましたし、いろんなものを使って、結果、そこに辿り着ければいい。今できることをやってみてもいいんじゃないかと思ったんです。
やってダメだったり、違うなと思ったら、止めればいい。食わず嫌いじゃないですけど、あれは嫌、これは嫌って言うのではなく、チャレンジしてみたいと考えるようになりました。だからYouTubeの反響どうのこうのっていうよりも、自分の中ではYouTubeを始めた、SNSを頑張ってやり出したこと自体にもう意味を感じています。
――実際に始めてみて、楽しさが芽生えてきた部分はあるんでしょうか?
田中 意外と楽しいなと思いますし、やりたくないなっていう自分の思いを乗り越えたおかげで、他にもいろんなことにチャレンジしようと思えました。発言1つでも、ちょっと強く言えるようになったりとか、そういう変化は出てきました。だから始めた瞬間、やって良かったと思いました(笑)。
――知名度の上昇とか、恩恵もすでに感じますか?
田中 自分で言うのも何ですけど、俺はボクシングの能力は高いと思うんですよ。ただ、これまでは本当に自信がなかったんです。それが強い発言を残したり、言葉1つを発信していくだけで、自分の中に強い気持ちが芽生えてきた。ボクシングの能力はあっても、自信がなかったところに、気持ちが追いついてきた形です。
YouTubeとかを通して自分を知ってもらうといったことより、その部分が大きかったですね。特別何かが変わったわけではないんですが、今はスパーリングも凄く充実しているし、実力も上がったと思います。
アメリカへは「呼ばれて行きたい」
――無敗のまま世界3階級制覇して、それでも自信がないと話すボクサーは珍しいと思います。それは田中選手のもともとの性格なんでしょうか?
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